決算行政監視委員会(質疑)(4月3日)

国会・国政,◆動画あり

本日の決算行政監視委員会で40分時間をいただき質疑に立ちました。森友学園の件を含む国有財産の売却等をメインに、会計検査院にも同席を依頼し質疑いたしました。
内容はこれまでの国会でのやりとり、そして財務省の主張を自分なりに整理した上で、まだ指摘されていない本筋と思われる部分について、麻生太郎財務省・副総理、佐川理財局長と議論させていただきました。
 
主な項目は以下です。

【財務省に対して
・国有財産の管理と売却、貸し付け
・公共団体以外への随意契約による売却
・随意契約の交渉の際に作成した行政文書の保存のあり方
・面談・交渉時の個人メモなどの調査について
・国有財産の売却等の交渉記録の長期保存要請

【会計検査院に対して
・国有財産の管理と売却、貸し付けへの会計検査
・国会より調査依頼のあった検査への具体対応内容
・検査で指摘してきた事項とポイント
・行政文書以外で検査可能な具体内容

森友事件を整理すると問題は以下となります。
1.面会等の交渉記録のような行政文書の取り扱い、分類は適切か?

ここまでの財務省の主張は、今回の森友学園の
面会等の交渉記録については行政管理文書規則に則って保存し、その保存期間は財務省の文書管理者(課長など)の判断で1年未満の基準の行政文書とした。この整理により、今回の森友学園の事案は売買契約締結日をもって終了したと考え、この事案終了をもって破棄したので問題無い、というものです。
しかしこの保存期間の根拠たる1年未満は、公開されている行政管理文書規則には記述がありません。財務省の根拠は33ページ下にある「六  本表が適用されない行政文書については、文書管理者は、本表の規定を参酌し、当該文書管理  者が所掌する事務及び事業の性質、内容等に応じた保存期間基準を定めるものとする。 」です。
そこで、私からは佐川理財局長に対しこの細則は公開されていて、国民の皆さんも私も見ることができるのか? と聞いたところ、佐川局長は開示出来るかどうか確認するとのことでした。
この細則、そもそもの根拠にもかかわらず、実は国会側で誰も確認したことがないのではないか? そしてもうひとつ大切なのが、今回一年未満の保存としている面会等の交渉を記録した行政文書は、決算報告書等の作成の元となる意思の決定までの経緯が記録されているわけで、そうなれば実は保存期間がもっと長期に定められた行政文書にあたるのではないか、という議論を今後展開する上で必要だと考えています。

2.
会計検査院は、国有地売却担当個人に対し、面会等の交渉記録の聞き取り調査、個人メモ調査も可能か?

またこの問題に対しては、会計検査院は国会で「今回の国有地の売却については、まずは一連の事実関係の確認をしっかり行うことが重要であると考えている」「国会での議論も踏まえて、正確性、合規制、経済性当の多角的な観点から検査を実施したい」としています。
そこで、私からは①(今回のような)財務省の行政文書が事案終了後に破棄された案件があり、②会計検査院はこの破棄された文書のあるこのような案件を検査の対象とした場合、③実際にどう確認しているのか? あるいは、やろうとすればできるのか? ということも確認しました。
国会審議の経緯から「個人メモ」(行政文書でない文書)とされているものについては、会計検査院の検査、他の随意契約の面会交渉時のメモ等も廃棄したのか電子データも含めて調査してほしいと提案いたしました。

理財局長からは、他の事案でも規則に従い、紙は廃棄、パソコン上でのやりとりデータは短期間で自動的に消去され復元できない仕組みになっているとのこと。
交渉時のメモの電子データについての言及はなく、防衛省の日報問題を踏まえても、財務省においても本当に廃棄され残っていないのかの疑義を抱かずにはいられません。
今一度調べていただきたいと思います。
会計検査院の答弁からは、検査において、単に提出される行政文書だけの調査で検査を行うのではなく、国会議論を踏まえて面会時のメモのような行政文書以外のものも調べ、また聞き取り調査を行うことがあるということです。
そうであるならば、財務省に対しても同様の調査をいただけるものと理解しました。

本日の質疑では、国有財産の売却、文書管理、検査の方法等について具体的に明確な答弁をいただきたいために大臣への答弁要求をせず、政府参考人の方にお答えいただきました。
麻生財務大臣には、後半の質疑の中で、本来透明でなければならない国有地の売却等に関する記録の保存について、現在の規則をこの機会に見直すべきではないかと提案したものの、引き続き丁寧に説明する、努力をしていくとの答弁しかもらえませんでした。


今後も時間を頂いて、引き続き質してまいります。

決算行政監視委員会(動画)

決算行政監視委員会(写真)

 

質疑を終えてとても良かったと思いますし、これまでの質疑の中でも特に印象深いものとなりそうです。

衆議院議員 しのはら豪(民進党、神奈川1区)

Let’s GO!!!!!