「規模ありき」…補正予算の問題点(衆議院本会議)1月28日

国会・国政,神奈川1区(中区・磯子区・金沢区)

党常任幹事会

 

28日は19時より本会議が開かれ、緊急上程で補正予算の採決がありましたので、ご報告させていただきます。

 

今補正予算の特徴は、中身が議論される前に事業規模26兆円の総合経済対策を賄うために、真水で10兆円とする支出総額が一人歩きしたことにあります。

 

最終的に国と地方の財政支出は13.2兆円となり、補正予算は4.3兆円とされましたが、際立つのは「規模へのこだわり」です。

 

理由は、今の衆議院議員の任期が昨年10月に折り返しを迎え、経済対策が実行に移される2020年に衆院解散・総選挙があるとみる議員も多いことから、政権与党は、五輪後の景気の下ぶれに手を打ち、衆院解散の環境を整えることが肝要と考えたことです。
つまり、その「思惑」が中身ではなくまず「規模ありき」の決定に繋がったのだと思います。

 

そのため経済対策の3本柱は、
(1)災害の復旧・復興
(2)貿易摩擦などによる経済の下ぶれへの備え
(3)東京五輪・パラリンピック後の景気下支え策
としながらも、中身は規模を積み上げるために「何でもあり」の様相です。

 

道路や空港などの公共事業から、中小企業や農業の振興、研究開発、子育て支援、教育のIT化まで、「3本柱」とは直接の関係が薄いように見える、緊急性を要するという補正予算の原則ではない事業項目が多く入っているのが実体です。

 

補正予算は、そもそも不測の事態に対処するために設けられているという法の建前です。
財政法29条は、補正予算の趣旨を、
①国の経費の不足を補う
②当初予算作成後に発生した緊急を要する経費の支出に限る
と規定しています。

 

ところが、安倍政権下で編成されている昨今の補正予算は、こうした趣旨を大きく逸脱しています。

 

本来は次年度当初予算に計上すべきものを、同時編成した補正に盛り込み、当初予算がいかにも財政再建の趣旨に沿っているように見せかけることが常態化しているのは大問題です。

 

今年度防衛関係費にも、本来は、次年度当初予算に盛り込むべき、新型主力輸送機「C2」の整備費約230億円、戦闘機F-35Aの取得経費652億円を含む航空機等の整備促進費2191億円、地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)を高性能の「PAC3MSE」に改修する費用789億円等、総合ミサイル防空能力の強化費1456億円が補正に盛り込まれています。

 

こうした事情もあって、防衛分野の当初予算が過去5年、過去最高を更新してきたことから、補正予算総額も約4200億円と、1度の補正予算としては過去最高になっています。

 

これは明らかに財政法違反であり、違法である可能性が否定できない予算案には、財政民主主義を守る立場からも賛成できません。

 

この本予算を少なく見せかけるために、補正予算をじゃぶじゃぶにして、補正予算と本予算を合わせた15ヶ月分一体で見ると、実は財政支出はどんどんと増えていて、こういった遣り方は安倍政権になってから、地方にも波及しており、財政健全化という当たり前の目標をないがしろにしていると言えます。

 

立法府である国会は、行政府である内閣の監視機能が重要な役割ですので、引き続ききちんとチェックしてまいりたいと思います。

 

また、この日は国会の合間の時間に地元に戻り、老人会の総会・懇親会にも参加させていただきました。
皆さんからはカジノ横浜誘致の問題、消費税や未来ある若者の生活などについて、多くのご意見やご質問をいただきましたので、できるだけわかりやすくご説明することに努め議論もさせていただきました。

 

こういった機会を通じて、今後も地元の皆さまに、細かくお伝えしていきたいと考えております。
お問い合わせいただければ駆けつけますので、いつでも気軽に事務所にご連絡いただき、お呼び頂ければ幸いです!

 

皆さまに頂きました多くの激励を力に変え、しっかりと活動してまいりますので、引き続きのご指導何卒よろしくお願い申し上げます!

 

党常任幹事会

 

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衆議院議員 しのはら豪(立憲民主党、神奈川1区)
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