カジノを含む統合型リゾートの横浜市への誘致表明について
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(以下、全文)
「カジノを含む統合型リゾートの横浜市への誘致表明について」
令和元年8月22日
立憲民主党神奈川県連
神奈川1区総支部長
衆議院議員 しのはら豪
本日、林文子横浜市長は、カジノを含む統合型リゾートの横浜市への誘致を表明した。
IR誘致を巡って、当初、「持続的な発展のために必要」と前向きな姿勢を示していた林市長は、地元企業グループや市民団体からの反対が強かったこともあり、2017年の市長選を前に、公には「白紙状態」を宣言して慎重姿勢を示してきた。
しかし、その一方で、市がIR参入に前向きな事業者から開発構想案を集めて公表したり、市民説明会を開いたりして準備を進めていることに、疑念を抱いていたが、ここに至って、我々は横浜市民を欺いてきた、この林文子市長の態度を不誠実極まりないものと糾弾する。
2017年7月の横浜市長選当時、共同通信社が行った出口調査の結果では、61.5%の人が「誘致すべきではない」であり、「誘致すべきだ」の人はわずか16.3%であった。
全国を見渡しても、2018年3月に共同通信社が行った世論調査で、カジノを解禁することに反対が65.1%で、賛成の22.6%を大きく上回っていた。
その最大の理由は、我々の一般常識からすれば、金儲けのために民間賭博を解禁すれば、それが子供や若者の価値観に大きな影響を及ぼし、やがて世界に冠たる安全な社会秩序を支えてきた日本人のモラルを崩壊させてしまうと心配するのが普通の感覚だということである。
つまり、カジノは古き良き日本文化を絶滅させる危険性が極めて大きい。勿論、ギャンブル依存症、マネーロンダリング、暴力団関係者等の問題も治安悪化に直結する。
また、安倍首相がIRの意義を「世界中から観光客を集める滞在型観光が実現される」としたのは、真っ赤な嘘で、各種調査によれば、カジノの主たるターゲットは日本人、特にアクセスの容易な近隣住民であり、日本の経済成長にはほとんど無縁であることが明らかとなっている。
これらについては、国会では所属委員会での関連質疑、本会議討論(※以下はその一部)等を通じて明らかにしてきた通りである。
●衆議院 内閣委員会(2018年6月6日)
https://lets-go-yokohama.jp/kokkai/12431.html
●衆議院 本会議(2018年6月14日)
https://lets-go-yokohama.jp/kokkai/12435.html
市は今後、9月の市議会定例会に、約3億円の補正予算案を提出し、同時にIR誘致を推進する「IR推進室」を新設して、2020年代後半の完成を目指す方針とされるが、それに反対する多くの市民、政治団体や関係団体等、立憲民主党神奈川県連合と連携しつつ、カジノに頼らない横浜市の持続的発展の道を示して、横浜市へのIR誘致を断念に追い込む決意である。
参考記事:
【日テレNEWS24/2018年6月6日】http://www.news24.jp/articles/2018/06/06/04395150.html
【朝日新聞/2018年6月7日】https://www.asahi.com/articles/ASL6645HHL66UTFK009.html